従業員 各位
日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。
11月度の衛生委員会の資料になります。
11月度のテーマは「コロナウイルスとインフルエンザの違いについて」です。
皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。
ご安全に!!
令和2年11月度
衛生委員会資料
産業医 北村 香奈
寒くなってきましたね。
毎年この時期になると、インフルエンザの予防接種受けとかないと思いますが、
今年は特に、受けておいていただきたい!です。
皆さんご存知の通り、新型コロナと紛らわしい症状のインフルエンザ感染症。
できるだけかからないよう予防を徹底しておきたいのです。
そこで、今回は新型コロナとインフルエンザの比較をしてみたいと思います。
怪しいな、と思う症状が出た時、不安になりすぎないよう知識を持っていただければ、と思います。
症状について
|
新型コロナ |
風邪 |
インフルエンザ |
発熱 |
よくある 38℃くらい |
あまりない 37℃台 |
高い 38−40℃以上 |
発症 |
何となく熱があるかなと 思うと38℃台。 緩慢な立ち上がり |
じわじわ |
突然寒気がして熱を 測ると高熱。 急峻な立ち上がり |
咳 |
よくあり強い |
ひどくない |
よくある |
頭痛 |
ありうる |
あまりない |
強くおこる |
体の痛み |
起こりうる |
わずかにある |
かなり強い |
だるさ |
ある |
ある |
ある |
鼻水 (くしゃみは風邪の可能性高い) |
あまり多くない |
よくある |
ある |
咽頭痛 |
あまり多くない |
よくある |
かなり強い |
下痢 |
起こりうる |
あまりない |
おこりうる |
息切れ |
重症例に多い |
ほとんどない |
ほとんどない |
その他特徴
新型コロナ |
インフルエンザ |
|
主な感染経路 |
飛沫感染 接触感染 (空気・無生物・糞口などもある可能性) |
飛沫感染 接触感染 |
感染しやすさ |
インフルエンザより高い |
|
感染時期 |
発症48時間前から可能性あり (症状が出ている時が一番感染力あり) |
症状出てからがメイン |
潜伏期 |
2−14日 |
1−4日 |
重症化リスク |
高齢 男性慢性肺疾患、心臓疾患、 悪性腫瘍、慢性腎疾患 肝不全 糖尿病 老人保健施設などの入所者 社会的弱者
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65歳以上、2歳未満 妊婦 免疫不全 かなりの肥満 慢性の腎臓、肺、肝、心臓病 老人保健施設などの入所者
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小児 |
あまりなく、症状も軽いことが多い |
多い、2歳未満リスク高い 集団感染源になりうる |
そのほかの特徴として、インフルエンザは誰もが平等に感染力を持っていて、
だいたい1-2人 に感染させるのですが、 新型コロナの場合、
他人に感染させるのは5人に1人くらいの患者で、
そこからの感染が全体の80%を占める、という変わった特徴を持っています。
つまり、コロナはクラスター対策がとっても大事!ということなのです。
新型コロナはとにかく幅広い経過を見せます。全く無症状の人から、
1日だけ熱が出てすぐ下がる人 、最初は熱がなくて咳だけだけど数日後に熱が出る人
・発熱して1週間目くらいに突如悪くなる人 いろいろあります。
急に40度を超えて関節痛と寒気と咳があったらインフルエンザの可能性が高いです。
こんな特徴を知っておいていただきつつ、何にせよ、手洗い、
うがい、何か触ったら消毒、を徹底するのが一番です!
コロナの特徴として、インフルエンザより5倍も長く皮膚上で
感染力を維持していると言われてますし、
それをアルコール15秒消毒で80%以上消滅させることができると言われているのです!
予防の徹底はもちろんインフルエンザにも効果ありますので、
大変ではありますが、今年の冬、がんばって乗り切りましょう。