2025年4月度 衛生委員会からのお知らせ

従業員 各位

日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。

4月度の衛生委員会の資料になります。

4月度のテーマは「歯科検診の重要性について」です。

皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、

業務に努めていただきたいと考えております。

ご安全に!!

2025年4月度

衛生委員会資料

産業医 北村 香奈

 

花粉症の方はまだまだつらい時期かもしれませんね。今年は予想通り花粉量が多かったので、引き続きマスクやメガネ、お薬などでしっかり防御してください。

花粉症とは関係ない話になるのですが、企業で歯科検診が義務化される動きをご存知でしょうか。2025年度には、と言われながらまだ決定はしていない状況ではありますが、歯科検診義務化が導入される前に、歯科検診の重要性についてお伝えしておきたいと思います。

 

定期検診のメリット1

むし歯・歯周病の早期発見と予防

毎日の歯磨きだけでは落とせない汚れや細かい部分の磨き残しが、むし歯や歯周病を引き起こします。セルフケアだけではどうしても残ってしまう汚れを、歯科医院で定期的にクリーニングすることで、予防効果だけでなく、小さなむし歯や歯周病の兆候に気づき、早期治療ができるメリットもあります。 

定期検診のメリット2

全身の病気を予防

国内外の研究で、お口の病気が全身の病気に関係があることがわかってきました。
なかでも歯周病は、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、アルツハイマー病、妊婦の早産や低体重児出産にも影響を及ぼすことが報告されています。循環器系への影響として、歯周病菌が歯茎の血管内に侵入し、全身をめぐり、歯周病菌が産生する物質により動脈硬化が進行してプラークが形成されることが示唆されています。 

定期検診のメリット3

年齢を重ねても自分の歯で

歯を失う原因の7割は、むし歯と歯周病です。
歯科予防先進国スウェーデンでは、80歳時の残存指数が平均21本に対し、日本は12本!
定期検診が義務化され国民の約9割が受診しているスウェーデンは結果が明確です。

定期検診のメリット4

健康寿命を延ばす

2017年に東北大学で行った調査で、自分の歯が多く残っている人ほど健康寿命が長いことが報告されています。歯を失って咬みにくくなると、食べる物が偏って栄養バランスが崩れ、免疫力や筋力の低下だけでなく、認知機能にも悪影響を及ぼします。寝たきりや要介護につながる傾向が強くなることがわかっています。

定期検診のメリット5

一生涯にかかる医療費の負担を軽減

どこも悪くないのに、歯の検診にお金と時間をかける気持ちになれない、という声も聞きます。
しかし、定期歯科検診を継続すると歯の健康だけでなく全身の病気予防にもつながります。
ある調査では、定期歯科検診を年に2回以上受けている人は、高齢になるほど生涯医療費の負担が軽くなり、65歳では平均より15万円も安くなるというデータがあります。

 

歯科検診を受けるメリットについて、ご理解いただけたでしょうか。

元気に過ごせる時間を少しでも長く維持するために、ぜひ歯科検診を意識して 36ヵ月に1回のペースで受けていただければと思います。