2023年6月度 衛生委員会からのお知らせ

従業員 各位

日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。

6月度の衛生委員会の資料になります。

6月度のテーマは

今後のコロナ対策はどうなっていくのか、について」です。

皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、

業務に努めていただきたいと考えております。

ご安全に!!

2023年6月度

衛生委員会資料

産業医 北村 香奈

 

5月8日からいよいよコロナ感染症が第5類感染症に変更されましたね。
なんとなく、軽い位置付けになったんだろうな、とは思っていらっしゃるとは思いますが、具体的にはどういうことなのか、今後のコロナ対策はどうなっていくのか、について、今回はお伝えしたいと思います。

変更ポイント

  • 政府として一律に日常における基本的感染対策を求めることはない。
  • 感染症法に基づく新型コロナ陽性者及び濃厚接触者の外出自粛は求められなくなる。
  • 限られた医療機関でのみ受診可能であったのが、幅広い医療機関において受診可能になる。
  • 医療費等について、健康保険が適用され1割から3割は自己負担いただくことが基本となるが、一定期間は公費支援を継続する。

基本的感染対策の考え方について

基本的感染対策について、政府が一律に対応を求めることはない。
↓感染対策の実施については個人・事業者の判断が基本となる。
↓基本的感染対策の実施に当たっては、感染対策上の必要性に加え、経済的・社会的合理性や、持続可能性の観点も考慮して、感染対策に取り組む。

 

<基本的感染対策の考え方>

 

<事業者における従前の対応(例)と考え方等>

<例>

  • 【共有部のトイレ】ハンドドライヤーは、使用できる
  • 【ビュッフェスタイルでの飲食物提供時】取り分け用のトング等を共有する場合、利用者は使用前に手指消毒を行う(使い捨て手袋の着用は求めない)

 

新型コロナウイルス感染症にかかったら、どのくらいの期間、外出を控えればよいのか

(1)外出を外出を外出を外出を外出を控えることが推奨される期間
  ・特に発症後5日間が他人に感染させるリスクが高いことから、発症日を0日目(1無症状の場合は検体採取日を0日目とする)として5日間は外出を控えること(2こうした期間にやむを得ず外出する場合でも、症状がないことを確認し、マスク着用等を徹底する)、
かつ、
  ・5日目に症状が続いていた場合は、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快して24時間程度が経過するまでは、外出を控え様子を見ることが推奨されます。症状が重い場合は、医師に相談してください。

  学校保健安全法施行規則においても、「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」を新型コロナウイルス感染症による出席停止期間としています。

 

(2)周りの方への配慮
 10日間が経過するまでは、ウイルス排出の可能性があることから、不織布マスクを着用したり、高齢者等ハイリスク者と接触は控える等、周りの方へうつさないよう配慮しましょう。発症後10日を過ぎても咳やくしゃみ等の症状が続いている場合には、マスクの着用など咳エチケットを心がけましょう。

 

※ 発症日を0日目とします。

 

豆知識?ではないですが、そもそも二類とか五類って何?と思われている方もいらっしゃると思いますので、あわせてお伝えしておきます。

 

感染症分類とは、これまでに説明してきた感染症法において感染予防の観点からウイルスを危険度別に並べた分類のことです。
1
類から5類までの定義をシンプルに説明すると以下の通りです。

 

1類感染症
感染力が極めて強く、また罹患した場合には致死的となる、危険度が最も高い感染症を指します。「アウトブレイク」という映画のモデルにもなった、エボラ出血熱などが分類されます。1類感染症がもし国内で発生した場合は、無症状者でも強制隔離や行動制限をするなどいわゆるロックダウンなどの実施が法的に可能となります。

2類感染症
1類ほどではありませんが、感染力と重症度が高くパンデミックを起こすリスクがあるなど、予防の観点から重要な感染症と定義されます。過去に流行した新型コロナウイルス(SARSやMERS)と新型の鳥インフルエンザウイルスはいずれもこの2類に分類されてきました。その経緯もあり、今回の新型コロナウイルスCOVID19も発生当初より2類感染症に分類されました。感染症法上では感染者の就業制限等は可能ですが、本来は無症状者の行動制限は行うことができず、COVID19における緊急事態宣言は別の法律の適用(新型インフルエンザ等対策特別措置法など)により施行されました。

3類感染症
集団食中毒など、主に食べ物や飲み水を介して集団発生し多くの感染者を発生させる可能性のある感染症が対象となっています。数年おきに日本でも集団食中毒で話題となる大腸菌O157や、アジアからの輸入感染症として比較的頻度の高い赤痢や腸チフスなどが分類されます。

4類感染症
4類は特殊なくくりで「人畜共通感染症」と呼ばれ、動物や虫などを介して人に感染する感染症の一群のことです。例えば、東北地方でマダニに噛まれることで感染するリケッチア感染症(ツツガムシ病)や、北海道で野生のキツネを触ることで感染するエキノコックス症、蚊により媒介されるマラリアや日本脳炎などが挙げられます。

5類感染症
危険度がさほど高くないものの、感染拡大を防止すべき感染症で、国が感染症発生動向調査を行い、流行状況情報を公開している感染症です。麻疹(はしか)や風疹、おたふく風邪や水ぼうそう、他にも手足口病やインフルエンザなど、しばしば流行が見られ世の中では比較的よく耳にする身近な感染症が含まれています。5類感染症は、就業制限や行動制限等の法的な拘束力はなく、感染予防の方法や隔離を実施するかどうかは患者さん自身の判断に委ねられます。

補足ですが、これら15類感染症分類とは別に、新型インフルエンザ感染症、指定感染症、新感染症、などの分類も別枠として設定されています。

 

 

ということで、今回は第5類になったころCOVID19についてこれからどう付き合っていくのかの参考にしていただきたく、情報をお伝えしました。インフルエンザが時期はずれに流行したり、麻疹を久々に認めたり、と、これからも感染症対策は常に意識すべきことかと思います。基本のご自身の免疫力アップも大事かと思いますので、良質の睡眠、バランス良い食事、適度な運動を心がけて感染症にかかりにくい体づくりをお願いします。