従業員 各位
日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。
6月度の衛生委員会の資料になります。
6月度のテーマは
「パソコンの利用と疲労」です。
皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。
ご安全に!!
令和3年6月度
衛生委員会資料
産業医 北村 香奈
パソコン作業はどんな方でもされることが増えてきていると思います。そんな中で、パソコン作業による疲労も知らないうちに蓄積しています。そこで今回は、パソコンによる疲労とそれに対する対処法をお伝えします。
パソコンの利用と疲労
疲労の原因
パソコン利用時の疲労の原因には、次のようなものが考えられます。
- 長時間、椅子に座ることで姿勢が拘束され起こりうる、首、肩、腕、背中、腰などの疲労。
- 高度な判断を連続的に行ったり、続けて単調な入力作業を行なうことによる、精神的な疲労。
- キーボード作業を中心に、頻繁に手指や腕を使うことによる、手や腕の疲労。
- 部屋の明るさが適切ではなかったり、ディスプレイ上の文字を見続けたり、ディスプレイの映り込み、極端に明るいものが見えることによる、目の疲労。
疲労を軽くするためには
疲労は、パソコンの作業継続時間や設置場所の工夫により軽減することができます。 厚生労働省から出された「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(2019)をもとに次のことに気をつけましょう。
適度な休憩
同じ姿勢を長時間続けたり、ディスプレイの文字を長時間見続けたりしないように、適度な休息をとるようにしてください。
- 連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業時間までの間に10分~15分の作業休止時間を設けましょう。 (リラックスして遠くの景色を眺める、作業中に使用しなかった身体の各部を動かす等の運動を行なうとよい)
- 連続する作業時間内においても、その中で1~2回、それぞれ1~2分程度の作業休止をとりましょう。
- 疲れを溜めないよう、個々の特性に合わせて、無理のない作業量となるよう配慮します。
ストレッチ
- 長時間パソコンを使う前、使った後は、体操やストレッチなど軽い運動等を行ないます。
- 休憩中は椅子から離れ、背筋や腕を伸ばしたり首を回すなどのストレッチを行ないます。
- 短時間しか休めない時は、キーボードやマウスから手を離し、身体の両脇にたらして手を休めましょう。
パソコンの手入れや周囲の整頓
パソコンや、その周辺が手垢やホコリなどで汚れていると、マウスの反応が悪くなったり、ディスプレイが見にくくなるなど、疲れる原因になります。疲れにくい作業姿勢がとれるように、パソコンや机の周りを整理整頓しておくことを心がけましょう。
- 作業場所やパソコンの清掃を行ない、常に清潔を心がけましょう。
- 特にディスプレイは、静電気でホコリが付着しやすいので、きれいに拭きましょう。
- パソコンの周辺や机の下を整理整頓して、適切な作業姿勢がとれるようにします。
疲労や痛みがとれない時は
休憩しても疲労がとれなかったり、激しい痛みを感じる時などは、すぐにパソコンを使うのをやめて、すみやかに医師に相談してください。症状が軽ければすぐに回復するものも、進行すると回復に長い時間を要することもありますので気をつけましょう。
(出典:富士通株式会社)
ストレッチの方法
仕事の合間にストレッチを取り入れることで、疲労蓄積を予防しましょう。
◆首のストレッチ:ゆっくりと下を向き、首の後ろ側が気持ちよく伸びたところで5~10秒間止めます。顔を上げて、また下を向くといった動作を数回行います。真下だけでなく、斜め右下や左下を向くストレッチもおりまぜるとさらに効果が高まります。
◆肩のストレッチ:右手をまっすぐ上に上げて肘を曲げ、手を背中側に下ろし、左の肩甲骨に触れます。左手で右の肘を掴み、肘を左肩の方へ引き寄せて伸ばします。気持ちよく伸びたら20~40秒キープ。同様のことを反対の手でも行います。ポイントは背中を丸めないこと。これは二の腕のストレッチにもなりますが、さまざまな筋肉がある肩周りに効果的です。また、デスクワークは前かがみになりやすく、その結果、胸の筋肉を緊張させ肩がこりやすくなります。そのため、胸の筋肉をほぐすストレッチも効果的。背筋を伸ばして座り、後ろで手を組みます。肩甲骨を少し寄せるようなイメージで、20~40秒胸を軽く開きます。この時、腰は反らさないように気をつけましょう。
◆腰のストレッチ:椅子に浅く腰掛け、片膝を持ち上げて両手で抱えます。ゆっくり胸のほうへ引き寄せ、10秒キープ。同様に反対側も行います。また、腰痛は悪い姿勢を長時間続けることで起こるといわれているため、正しい姿勢を心がけることも大事。そこで、座ったままで腕をまっすぐ上に上げ、息を吸いながら、できるだけお腹を上に伸ばし3秒キープします。そのまま息を吐きながらゆっくり腕を下ろすと姿勢が美しくなります。
◆目のストレッチ:眼球をゆっくりと時計回りに10回、反時計回りに10回まわします。実は、目を酷使すると疲れ目になるだけではなく、視力の低下を招き、パソコンの画面をのぞき込むようになりがちです。これが姿勢を崩す原因にもなっているため、目を労ることも大切です。
⭐️ストレッチのコツは息を吐きながら、勢いや反動を使わずにゆっくりと伸ばすこと。各部位を伸ばす秒数や回数はあくまでも目安です。自分の身体の調子をみながら、体の感覚を意識しながら他のことはできるだけ考えずに行ってください。適度なストレッチは、呼吸とともに新鮮な酸素を身体に送り込み、心身ともにリフレッシュできるので、仕事の効率アップも期待できます。