2020.05.19
2020年5月度 衛生委員会からのお知らせ

従業員 各位


日頃のご精勤に心より感謝申し上げます。

5月度の衛生委員会の資料になります。


5月度のテーマは「新型コロナウイルス感染症 について」です。

皆様に置かれましては、是非とも健康に留意いただき、
業務に努めていただきたいと考えております。

ご安全に!! 

 

                        2020年5月度

衛生委員会資料

産業医 北村 香奈

                  

『新型コロナウィルス感染拡大に伴うこころの状態とケア方法』

今、新型コロナウィルス感染拡大の影響下で、皆さん、こころが疲弊しています。こころに余裕をなくし、買占めに走る、マスクを巡ってトラブルを起こす、周りの人が感染しているのでは、と疑心暗鬼になる、などです。

このような状態は3.11東日本大震災の時にも起きていました。当時、どうやってこころの疲弊をケアしていったかをヒントにして今できるこころのケア方法をお伝えしたいと思います。

 

1 . 日常の生活リズムを崩さない

外出制限、リモートワーク、休校などでいつもと違った生活を余儀なくされ、生活リズムが狂ってきている方は多いと思います。ですが、うつ病の方へのアドバイスとして、とにかく生活リズムを整えることを目標にしましょう、とお伝えするくらい、規則正しい生活リズムはメンタル安定に重要なことです。全て同じというわけにはいかなくても、今の生活の中での規則正しさをつけてください。そこで大事なポイントが、睡眠、食事、運動です。この3つを大体同じスケジュールで、同じ時間だけ設定するようにしてみてください。きっと心身が不安定になりすぎることなく過ごせるはずです。

 

2 . 孤立しない

ひとりが好きな人もいらっしゃいます。ですが、やはり人間は共存していく生き物なのです。

普段から社会人の方によくお伝えするのですが、誰か、自分の状況を共有してくれる人、できればそれを評価してくれる人、それとは別に感情的に寄り添ってくれる人を確保しておくといいですよ、ということです。特にこのような不安な時世では、一人で乗り切ろうとしすぎず、ぜひ誰かを頼り不安を共有することで、お互い支え合い、ストレスを軽減していただきたいと思います。

 

3 . 情報を入手し過ぎない

正しい情報はもちろん大事ですし、自分がこれからどうすればいいのか、に対する情報などは必須ですね。でもお気づきの通り、今、情報があふれ過ぎて、その中には正しさが不明で不安をあおるだけのようなものもあるのが現状です。ニュースはこれだけを見る、と決めて余計な情報を入れないようにしましょう。普段でも、知らなければ平穏でいられたのに知ってしまって落ち込んだ、ということはありがちですから。

 

この3つを意識しても、やはり気持ちが落ち込む、日常生活に支障が出てきた、眠れなくなってきた、などがあれば、心療内科受診も検討ください。薬による治療はもちろん期待できますし、助けてくれる人がいる、と思うことはこころのよりどころになります。

 

非常事態ではありますが、自分の生活は出来るだけいつもどおりに、を意識して、この危機を乗り越えていただきたいと思います。